2011年6月3日

これまた久し振りの食卓での朝食、やはりゆったりします。
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いよいよ、ネルトリンゲン (←クリック)街探訪に出掛けます。

ホテルの近くにある、街の東の入口 ダイニンガー門を目指します。
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門を抜けると、三角屋根の連なる旧い街並みが続きます。
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街並みの向うに、聖ゲオルグ教会塔(89.9m)が見えています。

入口の扉も歴史を感じさせます。
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広場の右手には、赤レンガの旧穀物市場が見えてきます。
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正面の穀物市場通りの向うに聖ゲオルく教会伽藍が姿を現します。
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聖ゲオルク教会は、
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1427年から1505年に建造されたゴシック様式の教会で、ダニエルの名で親しまれている塔は、街の何処からも望むことが出来ます。
手前に見えているのは、1870年から71年の普仏戦争を記念して1902年に建立された戦争の泉です。

マルクト広場を挟んで、教会の向かいに一際目を惹く、大きな三角屋根の木組みの建物があります。
タンツハウスと呼ばれています。
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中世には毎年この街で見本市が開催されていて、布地の商人達は、このタンツハウスに商品を展示していたそうです。
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この建物は1440年代半ばに建設されたもので、上層階は祝祭ホールとして使われていたとのことです。


党利の向かい側に立っているのが市庁舎です。
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14世紀末から市庁舎として使われています。
石造りの外階段が特徴です。

正面に聖ゲオルク教会、右にタンツハウス、左に市庁舎を見ることが出来ます。
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戦争の泉の前で見付けたロマンティック街道日本語の案内板
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ドイツ語の横に、小さく控え目に書かれています。

街角の鍵屋さんの店、
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字は読めなくても、一目でそれとわかる看板です。

街の西に位置するベルガー門が見えてきました。
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この門の横から、城壁の上に出ます。
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高い所から眺めると、ダニエルも街の感じも違って見えます。


城壁には、6つの塔4つの小塔があります。
そのうちの一つオベレル・ヴァッセル塔です。
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屋根に覆われた回廊が続きます。
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城壁の外側に向かって、一定間隔で 銃眼(矢眼 ?)見張窓が開けられています。
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城壁のすぐ内側に、1608年創業の金の碇(ゴールデンアンカー)ビール醸造所 が今でも繰業しています。
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城壁の何処からもダニエルを望むことが出来ます。
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北西の門バルディンガー門で城壁から降ります。
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ネルトリンゲンの街を含むリース盆地は1500万年前の隕石落下の跡だといわれています。
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材木倉庫を改造したクレーター博物館に立寄ります。

前庭には、彼方此方で発見された隕石が、無造作に展示されています。
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近くを流れる小川沿いの道の両側には、旧い木組みの家々が軒を連ねています。
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家と家の間の、狭い路地を抜けて、
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別の道に出ると、今にも崩れそうな木組みの家も残っています。
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今でも誰か住んでいるのでしょうか。

北東の門 レプジンガー門を廻り、
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街の中心聖ゲオルク教会に戻ります。
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教会の中には、質素な感じで落ち着きのあるバロック風の祭壇があります。
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一旦外に出て、350段の階段を登り、ダニエルの展望台に立ちます。

街が城壁に囲まれているのが、手に取るように判ります。(右下隅の+印をクリックすると、画像が拡大します。)
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この塔は、番人が詰めていて、街の見張台の役割も担っていたそうです。
今でも、番人が詰めていて、登ってくる人から2ユーロを徴収しています。

また、この番人は、毎晩10時から12時までの間、30分毎に、

So, G'sell so !

と叫んでいるそうです。
(昨晩は、久し振りに湯船に浸かって、ビールを飲んで早々と寝てしまった為に、残念ながら、この声を聴いていません。)

右手奥に、午後訪ねるバイエルン鉄道博物館扇型機関庫も見えています。
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昼には少し早いのですが、教会の近くのカフェで昼食を取ることにします。
昔の城壁の様子を描いた壁画のある中庭で
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今登ってきたダニエルを見上げながら、
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カツバーガーコーヒー(ビールが見当たりませんでした!)を頂きます。
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  パン   :0.3ユーロ
  ハムカツ :2.0ユーロ
  コーヒー :2.3ユーロ

お腹も落ち着いたところで、街の南東の門ライムリンガー門を通って、
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駅向うのバイエルン鉄道博物館に向かいます。
これで、街の5つの門全て廻ったことになります。



So, G'sell, so !
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ところで、ネルトリンゲンの街中では、彼方此方で、派手な色に塗られた豚を見掛けます。
体の何処かに
So, G'sell, so !
と書かれています。
そうです!ダニエルの番人が夜更けに叫んでいるあの言葉です。

この豚のいわれが書かれたパンフレットを見つけました。

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"So, G'sell, so!" ネルトリンゲンの豚のお話

1440年に、ある女が亭主の為にジョッキ一杯のビールを手に入れようと思いました。
レプジンガー門のところで、彼女は、道が判らなくなった一匹の豚が、きちんと鍵を掛けていない門の木の扉に、お尻を擦り付けているのに気付きました。
彼女の "So, G'sell, so!"という緊急の呼び掛けは、務めを忘れた門番にあてつけたものでした。
門番達はエッテンゲンの伯爵から、門を閉めないでおくようにと賄賂を受け取っていたことを白状しました。、
夜陰に紛れて伯爵と武装した従者達は町を占領しようとしていたのです。

この物語が本当かどうか誰も知りません。
けれども、1440年に、二人の門番が大逆罪で死刑に処せられたことは確認されています。

この物語が本当かどうかはさておき、ネルトリンゲンの人々は、今でもこれらの機知に富んだ動物特別な関係を持っていることは確かです。

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外国人観光客用のものも、仏語、伊語、西語、英語の4カ国しか書かれていないので、英語に挑戦!してみました。

最初の言葉は少し違っていて、"So, geht Sau, so!"(ほら、豚が行く!)だったという話もあるようです。1440年の事件の後、(少しなまった)"So, G'sell, so!"が見張り番の合い言葉となったということです。